【2025年保存版】高齢者のスマホ詐欺対策完全ガイド|家族で確認したい手口と予防法

セキュリティ

はじめに

スマートフォンは、家族とのコミュニケーションや生活を便利にするツールとして、今や高齢者にとっても欠かせないものとなっています。

総務省の通信利用動向調査によると、65歳以上のスマートフォン所持率は2024年に80%を超え、多くのシニア世代がデジタルライフを楽しむようになりました。

しかし、その普及に伴い深刻な問題も発生しています。

警察庁の統計では、2024年の高齢者におけるスマートフォン関連の詐欺被害は、前年と比べて40%も増加。特に手口が巧妙化し、被害額も高額化する傾向にあります。

このような状況の中で、「スマートフォンの利用をあきらめるべきか」と不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。

でも、大丈夫です。
正しい知識と適切な対策があれば、スマートフォンは十分に安全に活用できるツールなんです。

この記事では、高齢者の方々とそのご家族に向けて、最新の詐欺の手口から具体的な対策方法まで、実践的な情報をわかりやすく解説していきます。

この記事を読み終えた後には、きっと安心してスマートフォンを使いこなせるようになりますよ。

スマホ詐欺の基礎知識と最近の傾向

進化する詐欺の手口

スマホ詐欺って、どんな特徴があるのでしょうか?

最近の詐欺は、単純に怪しいメールを送りつけるような古い手口はほとんど見られなくなってきました。代わりに、私たちの心理を巧みに利用する、より洗練された手口が増えているんです。

要注意!詐欺師の手口の特徴

詐欺師たちは、こんな言葉で私たちを焦らせてきます。

「急いでください!」 「今だけの特別な対応です」 「あなただけに特別にご案内」

このように、冷静な判断ができないように仕向けてくるのです。特に怖いのは、本物の企業や公的機関からのお知らせと見分けがつきにくいように作られていること。2024年後半からは、AIを使って本物そっくりの音声を作り出す詐欺も確認されているんですよ。

なぜ高齢者が狙われやすいの?

実は、高齢者の方々の「良い特徴」が、詐欺師たちの標的になってしまっているのです。

  • 丁寧に話を聞く、礼儀正しく対応する →この素晴らしい特徴が、詐欺師に付け込まれてしまうことも
  • デジタル機器の操作に自信がない →セキュリティ関連の連絡を受けると、つい焦ってしまいがち
  • 長年の貯蓄がある →残念ながら、これも標的にされる理由の一つ

 

大丈夫、対策はあります

ここまで読んで、「怖くなってきた」という方もいらっしゃるかもしれません。でも、ご安心ください。

これから、具体的な対策方法をしっかりとお伝えしていきますね。

知識を身につければ、スマートフォンを安心して使うことができます。

続いて、実際の詐欺の手口と、その見分け方についてお話ししていきましょう。

要注意!主な詐欺の手口と見分け方

フィッシング詐欺に要注意

「お客様のアカウントに不審なアクセスがありました」

こんなメッセージが届いたことはありませんか?これは代表的な「フィッシング詐欺」の始まりかもしれません。

銀行やクレジットカード会社を装って、個人情報を盗もうとする手口です。

本物そっくりのウェブサイトに誘導して、IDやパスワードを入力させようとしてきます。

【見分けるポイント】

  • メールアドレスが普段と少し違う(例:○○bank.jpが○○bank-jp.comになっている)
  • 日本語の文章が不自然
  • 「すぐに!」「24時間以内に!」など、焦らせる表現が多い

 

SMSを使った詐欺にご用心

「お荷物のお届けに失敗しました」というSMSも要注意です。
最近特に増えている手口なんですよ。

宅配業者になりすまして、不在通知のSMSを送ってくる詐欺です。

URLをクリックすると、個人情報を盗むサイトに誘導されてしまいます。

【見分けるポイント】

  • 送信元の番号が普通の電話番号 ・配達日時が書かれていない
  • URLが短縮されている(本物の宅配業者はURLを短縮しません)

 

アプリ詐欺の新しい手口

無料や格安をうたう偽アプリにも気をつけましょう。

例えば、「人気の有料アプリが無料!」といった広告。
ダウンロードすると、実は詐欺アプリだった…というケースが増えています。

【見分けるポイント】

  • アプリの評価が極端に少ない
  • 開発者の情報があいまい
  • アプリをインストールする時に、不自然な権限を要求してくる

 

架空請求にも新型が登場

「有料サイトの未払い料金があります」

こんな身に覚えのない請求も、新しい手口で行われるようになっています。
特に怖いのは、法的な用語を使って不安をあおってくる手口です。

【見分けるポイント】

  • 身に覚えのない請求
  • 具体的な契約内容の説明がない
  • 連絡先が携帯電話番号だけ
  • 支払期限が極端に短い

 

なりすまし詐欺は家族を装って

「電話番号が変わりました」 「急にお金が必要になりました」

LINEなどのメッセージアプリで、家族になりすます詐欺も発生しています。
普段と様子が違う家族からのメッセージには要注意です。

【安全確認のポイント】

  • 突然の電話番号変更は要注意
  • 普段使わない言い回しをしていないか
  • 急なお金の要求はないか
  • 直接電話で声を確認してみる

 

まずは落ち着いて

これだけ多くの手口があると心配になりますよね。

でも、落ち着いて対応すれば大丈夫。

次の項目では、具体的な対策方法をお伝えしていきます。事前の備えで、多くの詐欺は防ぐことができますよ。

安心して使うための具体的な対策

まずは基本の設定から

スマートフォンを安全に使うために、まず押さえておきたい基本設定があります。

ご家族と一緒に確認していきましょう。

  • スマートフォンのOSは、必ず最新の状態に更新しておきましょう
  • アプリは必ず「App Store」や「Google Playストア」からダウンロード
  • 使わないアプリはこまめに削除する
  • パスワードは複雑なものに設定し、定期的に変更する

難しそうに感じるかもしれませんが、一つずつ確実に行っていけば大丈夫です。分からないことがあれば、ご家族に聞いてみましょう。

日々の使い方で気をつけること

普段スマートフォンを使う時に、こんなことを心がけてみましょう。

【知らない番号からの電話】

突然かかってきた知らない番号からの電話。こんな時は、すぐに出ない方が安全です。留守番電話に設定しておいて、相手が誰なのかを確認してから折り返すようにしましょう。

【メールやメッセージの添付ファイル】

知らない人からのメールに付いている添付ファイル。開く前に、必ず送信者が誰なのかを確認しましょう。不安な時は、開かないのが一番安全です。

【お金に関する連絡】

お金に関する連絡は、特に注意が必要です。銀行やカード会社を名乗る連絡でも、すぐに行動を起こさないようにしましょう。一度電話を切って、本物の問い合わせ窓口に確認するのが賢明です。

ご家族でできること

ご家族の皆さんにお願いしたいことがあります。

【定期的な確認】

  • スマートフォンの設定が変わっていないか
  • 知らないアプリが入っていないか
  • おかしな料金請求はないか

こういったことを、月に1回程度確認してあげてください。

【連絡方法の決めごと】

家族間での連絡方法をあらかじめ決めておくと安心です。

例えば、 「電話番号が変わる時は、必ず前の番号から連絡する」 「急なお金の要求は、必ず声を確認する」 といったルール作りをしておくと良いでしょう。

困った時の相談先

分からないことがあった時のために、相談先を決めておきましょう。

  • まずはご家族に相談
  • 携帯電話会社の窓口に相談
  • 消費者ホットライン(電話番号:188)に相談

相談することは決して恥ずかしいことではありません。少しでも不安に感じたら、すぐに相談しましょう。

もし被害に遭ってしまったら

あわてずに、すぐに行動を

被害に遭ってしまっても、すぐに適切な対応をすれば被害を最小限に抑えることができます。

【まずすべきこと】

すぐにご家族に相談しましょう。一人で抱え込まず、落ち着いて以下の対応を行っていきましょう。

  • 不審なアプリはすぐに削除する
  • パスワードをすべて変更する
  • カードを使った場合は、すぐに利用停止の連絡
  • 画面のスクリーンショット(写真)を撮っておく

 

相談窓口はここです

心強い味方となる相談窓口をご紹介します。

【消費者ホットライン】

電話番号:188(いやや!) 困った時はすぐに相談できる窓口です。

【警察相談専用電話】

電話番号:#9110 犯罪被害に関する相談ができます。

【お近くの消費生活センター】

お住まいの地域の消費生活センターでも相談を受け付けています。

これだけは覚えておきましょう

最後に、スマートフォンを安全に使うための大切なポイントをまとめておきます。

3つの基本ルール

  1. 「急いで!」と言われても、すぐに行動を起こさない
  2. 少しでも怪しいと思ったら、必ずご家族に相談
  3. お金に関する話は、一度立ち止まって考える

 

ご家族の皆さんへ

お年寄りの方がスマートフォンを使いこなせるようになるまでには、時間がかかります。でも、一緒に学んでいくことで、きっと楽しく安全にスマートフォンを使えるようになります。

定期的な声かけと確認を心がけていただければ、多くの被害は防ぐことができます。これを機会に、ご家族での会話も増やしていってください。

【参考文献】

・警察庁:サイバー犯罪対策
https://www.npa.go.jp/bureau/cyber/index.html
(統計データ:https://www.npa.go.jp/publications/statistics/cybersecurity/)

・国民生活センター:消費者トラブル速報
https://www.kokusen.go.jp/news/
(報道発表資料:https://www.kokusen.go.jp/news/news.html)

・総務省:通信利用動向調査
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/statistics05.html
(最新の調査結果:https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/statistics05a.html)

不安なことがありましたら、この記事を読み返してみてください。そして、遠慮なくご家族や各種相談窓口に相談してくださいね。

スマートフォンは便利な道具です。

正しい知識を身につけて、安心して使っていきましょう。

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最近はいつでもどこでもカメラを持って出かけるようにしています。 メインカメラはCanon 6D MarkⅡ、サブでSONY RX-100(初代)を使っています。 最近はスナップばっかりなのでRX-100がメインになりつつありますが…。 カメラ以外にはガジェット、釣りが大好きなおじさんです。