最近、インスタなどで小型のドローン“トイドローン”の広告をよく見かけます。
超小型・超軽量なのでどこにでも持ち運べ、価格も普通のドローンよりもグーーンと安いのが魅力的で気になっている方も多いはず。
僕はDJIのMAVIC AIRを持っていますが、このトイドローンも非常に気になっております。
この記事をご覧いただいているあなたも気になっているはず。
しかし、“トイ”というだけあっておもちゃ感は否めませんよね。
正直、ちゃんと飛ぶの?写真は?動画は?ドローンみたいに4Kも撮れるの?っていう疑問が湧いちゃいます。
そこでこの記事では、トイドローンとドローンを比較して買うべきか、買わないべきかを考えていきたいと思います。
トイドローンとは?
そもそもトイドローンとはなんぞや?って話なんですが、読んで字の如く『おもちゃのドローン』っていう認識でいいでしょう。
ただ、トイドローンっていう言葉に特別な定義は無いようなので、呼び方が違うだけでれっきとしたドローンなのです。
定義は無いけれど、価格が安いもので性能よりも手軽さを重視したドローンがトイドローンというカテゴリに属するイメージです。
また、トイドローンと呼ばれる機体のほとんどが航空法の一部対象外となる200g未満なので、本当におもちゃ感覚で遊ぶことができます。
この記事では200g未満の機体をトイドローンと定義付けて話を進めていきたいと思います。
※東京都は200グラム以下のドローンであっても都立公園での飛行が全面禁止されている場合があります。
また、その他私有地での飛行に於いても所有者の許可を得る必要がありますし、各都道府県の条例により飛行が禁止されている場合もあります。
トイドローンでできることは?空撮もできる?
トイドローンと聞くとただ飛ばすだけのイメージがあるかもしれませんが、トイドローンでも多くの機種にカメラが付いており、静止画撮影や動画の撮影が可能です。
もちろん、カメラが付いていない飛行のみの機種もあります。
カメラが付いていない機種は比較的安価です。価格面での購入ハードルが低いので、操縦だけでいいからラジコン感覚でドローンを飛ばしてみたい!という方にはカメラが付いていないドローンをおすすめします。
トイドローンでも自動ホバリングが可能の機種もある!
僕も一度トイドローンの操作をしたことがあるのですが、(たぶんめちゃくちゃ安いやつ)高度を維持することができないのでフラフラしていました。
カメラが付いていないものはいいんですが、カメラが付いているものは高度が維持できないとめちゃくちゃし撮影しづらいと思います。
高度が安定せずフラフラしているということは手ブレしている状態と同じで、せっかく撮った写真がブレブレになったり、動画の場合なら酔いそうなほどブレブレの動画になりかねません。
そこで、重要になってくるのがホバリング機能です。
ホバリングが可能だと、コントローラーから手を離してもドローン本体に搭載されている気圧センサーなどで高度を検知し、現状の高度を維持してくれます。
カメラでの撮影がメインで購入を検討している人はこのホバリングが可能なものを購入するようにしましょう。
衝突防止機能が搭載された機種もある!
もう1つあったら嬉しい機能である衝突防止機能。
これがあるだけで安心してドローンの操縦が行えます。
ドローンの操縦中、見えているつもりでも木などにぶつかりそうになったりしますが、衝突防止機能があればドローンが障害物を検出して自動停止してくれるので、ドローンを壊したり事故に繋がるリスクが大幅に低下します。
僕はこの機能のおかげで何度か助けられました!
(あえて木などの障害物に近づきたい場合はセンサーをOFFにすることもありますが。。。)
トイドローンの物足りないポイント
安くて超コンパクトで飛行ルールの対象外(機体が200g未満の場合)で、写真や動画も撮影できるしトイドローンって最強ちゃう?と思いがちですが、やはり値段相応なスペックでもあります。
僕が思う物足りないポイントは下記の通りです。
画質が微妙
空撮をメインに考えている人にとって画質は気になるところだと思います。
トイドローンは小型&安価であるゆえにカメラの解像度が低いものが多いのです。
動画だとHD720だったり、写真では500万画素だったりとスマホに及ばない低スペックさです。
自撮り専用機と謳っているトイドローン『KUDRONE』は動画を4K撮影できますが、写真だと800万画素程度とこれまたスマホに及ばない画質です。
トイドローンではない上位機種になると、静止画1000万画素以上、4K撮影は当たり前のものがほとんどなので、やはり値段の差が顕著に現れています。
また、SNSでシェアするには十分な画質だと思います。
ホバリング機能が弱い?
トイドローンにもホバリング機能は付いていますが、ほとんどの機体に於いてホバリング精度があまりよろしくなく、風には少し弱いようです。
ホバリングが弱いと映像にブレが生じる場合があるので、注意が必要です。
飛行時間が短い
小型なので仕方がないっちゃ仕方がないのですが、バッテリーの小ささにより一回の飛行可能時間が非常に短いのです。
僕が持っているMAVIC AIRの飛行可能時間はカタログ値で20分(無風)となっていますが、多くのトイドローンは10分未満です。
20分でも短く感じますが、10分未満となると本当に一瞬かもしれません。
でも集合写真を空撮する場合など、そんなに撮影に時間が掛からない場合には十分な時間かもしれませんね。
じゃあトイドローンは買うべきではない?
やはり値段とサイズの関係でスペック面で少し物足りなく感じるかもしれませんね。
このスペックなら要らないかなーって思う人もいるかと思います。
しかし、トイドローンでも高スペックなものも存在します。それはDJIのMAVIC miniです。
トイドローンを買うなら断然MAVIC mini!
今はまだ販売されていませんが、2019年11月中旬にDJIより発売予定(予約は開始しています)のMAVIC miniは、離陸重量が199g(日本版)なのでカテゴリ的にトイドローンとなります。
スペックは下記の通りです。
トイドローンとは思えないほどの高スペック
離陸重量 | 199g(日本向け) |
サイズ(折りたたみ時) | 140×82×57 mm (L×W×H) |
最大飛行速度(海抜に近接、無風) | 13 m/s (Sモード) |
運用限界高度(海抜ゼロ地点) | 3000 m |
最大飛行時間 | 18分(日本向け)(無風で12km/hの速度で飛行時に測定) |
カメラセンサー | 1.2/3インチCMOS 有効画素数:12 MP |
動画解像度 | 2.7K:2720×1530 25/30 p FHD:1920×1080 25/30/50/60 p |
カメラレンズ | FOV:83° 35 mm判換算:24 mm 絞り:f/2.8 撮影範囲:1 m ~ ∞ |
シャッター速度 | 動画: 100~3200 写真: 100~1600 (オート) 100~3200 (マニュアル) |
静止画フォーマット | JPEG |
動画フォーマット | MP4 (H.264/MPEG-4 AVC) |
スペックをパッと見た限りトイドローンとは思えないほどの高スペックさです。
重量が200g未満の199gでこれだけの機能は本当に素晴らしいと思います。
飛行時間もトイドローンの中ではトップクラスの18分で、静止画の有効画素数は1200万画素とiPhone 11と同じ画素数です。
動画の最高解像度は4Kではありませんが、フルハイビジョンよりも高画質の2.7Kなので、全く問題ないと思います。というか、4Kとの違いがあまりわからないレベルでしょう。
最大飛行速度も13 m/s (46.8km/h)(Sモードの場合)と高速です。
DNG(RAW)撮影はできない
高スペックなMAVIC miniですが、スペック表にDNG(RAW)の項目がないため、RAW撮影はできないと思われます。
個人的にRAW撮影は必須なので少し残念な部分です。
撮影モードが少ない
DJIのドローンには静止画撮影に於いて通常撮影に加え、特殊な撮影モードが搭載されています。
例えばMAVIC AIRの場合だと、
- HDR
- バーストショット:3/5/7枚
- オート露出ブラケット (AEB):3/5枚 (0.7EVステップ)
- インターバル:2/3/5/7/10/15/20/30/60 秒
- パノラマ
- スフィア
以上のように多くの撮影モードが用意されていますが、MAVIC miniだとシングルショット以外に、
- インターバル:2/3/5/7/10/15/20/30/60 s
これだけしかありません。
HDRがないので逆光時などで黒つぶれや白飛びが発生する可能性があります。
High Dynamic Range(ハイダイナミックレンジ)の略称で、明るさの違う写真を複数枚重ねることで白飛びや黒つぶれを軽減することができ、発色の綺麗な写真を仕上げることができます。
この機能があれば自動でHDR処理を行ってくれます。
例えばiPhoneのカメラはHDR機能を搭載しているので、写真の発色が全体的に綺麗に撮影できます。
MAVIC miniはどんな人にお勧めできるのか?
MAVIC miniは下記のような人にお勧めです。
- 航空法を気にせずに気軽にどこでもドローンを飛行させたい人
- 本格的なものは目指してないけど凝った映像を制作したい人
- なるべく高画質で空撮したい人
- ブレが少なくよりスムーズな映像を撮影したい人
トイドローンはMAVIC mini一択なのか?
正直、トイドローンを選ぶならMAVIC miniが最もお勧めですし、これを買うべきだと思います。
しかし、値段は5万円弱と高価ですので少し購入ハードルが高いでしょう。
多少スペックが低くてももう少し安ければいいのに…。という方には下記のトイドローンをお勧めします。
DJIとRyze Roboticsが制作した『Tello』もおすすめ!
本体価格12,980円とかなり低価格ながら、飛行時間は13分で最大飛行距離は100M、そしてホバリングも可能です。
また、自動で離陸/着陸が行えるので操作も簡単です。
画質は静止画500万画素、動画HD720p30なので期待はできませんが、価格を考えると仕方がないでしょう。
Telloのスペックは?
スペックを抜粋したものを載せておきます。
重量 | 80g |
サイズ | 98×92.5×41mm |
最大飛行距離 | 100m |
最大速度 | 8m/s |
最大飛行時間 | 13分 |
最大飛行高度 | 30m |
カメラ(静止画) | 5MP |
カメラ(動画) | HD720p30 |
書式(静止画) | jpg |
書式(動画) | MP4 |
その他 | 距離計、気圧計、LED、ビジョンシステム、2.4 GHz 802.11n Wi-Fi、720p ライブビュー |
カメラにはジンバル(ブレを防ぐ機器)が付いておらず、電子制御でのブレ補正のみですので、映像ブレが発生しやすいと思います。
Telloはどんな人にお勧めできるのか?
Telloは
- 気軽に空撮をしたい!
- 画質などの映像クオリティーはあまり気にしない!
という方にお勧めできると思います。
ドローンの入門機器として買うのもいいかもしれません。
さいごに
トイドローンを買うならMAVIC miniが本当にお勧めです。
予算の都合が良ければぜひMAVIC miniの購入を検討して下さい!
そして、レビューを頂ければ泣いて喜びますwwww
初めて空撮した時は本当に感動します。
ドローンでもトイドローンでも空撮は空撮ですので、感動すること間違いありません。
ぜひドローンで空撮をしてみて下さい!
飛行する場合は飛行ルールの遵守、安全面に配慮して下さいね!